浜離宮朝日ホール「エマ・カークビー&ロンドン・バロック」

e0036980_21513096.jpg先週木曜に鑑賞しました。ヴィブラートを極力抑えた古楽歌唱法で、80年代に一世を風靡し「古楽の女王」と称されたエマ・カークビーのリサイタルです。ストレートで澄んだ歌声は、正に「天使の声」。今回はバッハとヘンデルのプログラム。
実際に聴けるのを楽しみにしていましたが、全体的にはアンサンブル含め年齢層が高いこともあり、アグレッシブな若手の演奏と比べると一昔前の古楽といった感。特にヘンデルの技巧的なパッセージをこなすには少々つらさが見えました。ヘンデルにはもっと勢いと張りのある演奏でないと「らしさ」を感じません。しかしテクストの読み込みと表現力の深さは凄いもので、充分技巧をカバーしていました、さすがです!この表現力の深さは若手では無理でしょう。またバロックの歌唱は「語り」に近いものだと再認識。

バッハの「アンナ・マグダレーナ・バッハの音楽帳」からの3つの歌曲には、大変心打たれました。この曲は、バッハと連れ子から妻アンナへの贈り物とした楽曲集からのもので、家庭的なぬくもりが魅力的とのこと。カークビーにはこうした曲調が合っているように感じました。

しかしこうしてヘンデルとバッハを聴き比べると、違いがよく分かります。方向性が異なっているんですね。バッハは地に足の付いた印象を受けますが、ヘンデルは空高く舞い上がる感じ。
[PR]
by marupuri23 | 2005-11-20 21:00 | early music | Comments(0)