フォーレからプルースト、ヴァイオリンとピアノのためのソナタ

お誘いを受け、友人のリサイタルへ。
ドビュッシーやショーソン、フォーレ、オッフェンバック、そしてラモーまでのフランス歌曲、久し振りに楽しませていただきました。
懐かしいラモー《イポリートとアリシ》!ガルニエを想い出します…。
そして今日はフォーレの誕生日とのこと。
偶然にも、最近気に入って流しているCDが、このフォーレ《ヴァイオリンとピアノのためのソナタ》。
e0036980_23563988.jpg

フォーレといえば《レクイエム》、そしてピアノ曲は有名な《シシリエンヌ》など弾いたことがありますが、ピアノ曲以外はほとんど接したことがなく…。
そしてたまたまこのCDを手に取ったのですが、対照的な2つのヴァイオリン・ソナタの魅力的なこと!
聴いているとプルースト『失われた時を求めて』のヴァントゥイユのソナタが想いだされるのです。
調べると、なるほどフォーレはプルーストと同時代で、フォーレの曲をモデルにして本に登場させているそうなので、繋がりを感じるのは当然でしょうか。

…そしてスワンがはっと気がついて、「これはヴァントゥイユのソナタの小楽章だ、聴いてはだめだ!」とみずからに言い聞かせるより早く、オデットが彼に夢中だったころのすべての思い出、その日まで彼が自分の存在の奥深く、目に見えないところになんとか押しこめてきたすべての思い出は、愛しあっていたころの光が突然またさしてきたのだと思いこみ、その光にだまされて目をさますと、はばたいて一気に空へかけ上がり、現在の彼の不幸などお構いなしに、狂ったように、忘れていた幸福のルフランを歌いはじめた…
『失われた時を求めて 第一篇 第二部 スワンの恋』 (鈴木道彦訳)より

これは本の中でも印象に残る場面で、音楽による記憶の甦りを鮮烈に描いた、大変好きな箇所。

フォーレの室内楽曲に触れるいい機会となりました、これからも聴いていきましょう。
来年はこのCDのデュオでオールフレンチ・プロの日本公演があるようですし、これもめぐり合いですね。
[PR]
by marupuri23 | 2014-05-12 23:58 | Marcel Proust | Comments(6)
Commented by miyako at 2014-05-20 11:02 x
こんにちは。フォーレの誕生日にコンサートって素敵ですね!
今度、チェリストさんと"シシリエンヌ"を弾くことになって、
合奏なんてほとんど経験がないのでドキドキです。
ううーとりあえず練習します。

プルースト、香りや音楽を手がかりに過去の記憶が甦っていくのが興味深いです。抜粋版を少ししか読んだことがないのですがやっぱりちゃんと読んでみたいと思いました。
プティの振付のバレエ作品でもフォーレの音楽が使われていてとても印象的でしたよ♪
このCDとても気になります~。ぜひ聴いてみますね。それでは。
Commented by marupuri23 at 2014-05-22 12:39
miyakoさん、いらっしゃいませ♪ご無沙汰しておりますが、お変わりありませんか?ご訪問ありがとうございます。

チェロとの合奏、素敵ですね!ピアノだと、どうしても独奏が多くなってしまうので、こうした機会は貴重ですね。私もバロック曲をヴァイオリンやフルートなどと合奏してみたいと憧れます、いいなぁ~。練習、頑張ってくださいね(^^)

プルースト、私もまだ3巻までしか読んでいないのです…(^^;)クラシック音楽やヨーロッパ絵画についての描写がたくさん出てくるので、そうした面からも楽しめますよ。ぜひお読みになって下さいな♪
プティ作品もフォーレの曲が使われているのですね!どの作品かな?ぜひ観てみたいです。

miyakoさんのブログも時々拝見し楽しませていただいております、なかなかコメントができずで…。またうかがいますね。
ではでは。
Commented by miyako at 2014-05-23 23:36 x
まるさんお返事ありがとうございます。
樫本さんとルサージュさんのこのCD注文してみました♪
外国から届くみたいでちょっと時間かかると思うけど楽しみです~。
フォーレはピアノ曲というとちょっと思いつかなくて、
レクイエムのほかは私は歌曲をよく聴いていました。
バリトンのスゼー氏のアルバムは古いけど今でもよくかけています。雰囲気たっぷりなのでおすすめですよ。
ローラン・プティのバレエ作品はその名も「プルースト」というのがあります。私は初めてパリのオペラ座で観たのがそれだったのですごく印象的でした。それで頑張ってプルーストも読もうと思ったのだけれども…。(URLにその時の印象のメモみたいな書きかけの記事があるのでお時間のあるときにでもみてください…小声で)

それではまたお邪魔させてくださいね!
シシリエンヌ、頑張りますー。
あとオルガンの曲も一緒に弾くことになってて既に泡を吹いています。フランクの曲なので、なんだかフランスづいています。それではオボワー。
Commented by marupuri23 at 2014-05-26 23:38
miyakoさん、こちらこそありがとうございます。
CDお求めになられたのですね!ソナタ素敵でしたので、どうぞお楽しみ下さい♪フォーレは全音のピアノ小品集があり、そこから《シシリエンヌ》や《パヴァーヌ》などを弾いたりしていました。《ドリー組曲》も有名でしょうか。
今、ちょうどフォーレの管弦楽組曲《ペレアスとメリザンド》を聴いているのですが、これにも《シシリエンヌ》が入っていました。《シシリエンヌ》って、もともとチェロのための曲だったんですね…、知りませんでした(^^;)ぜひぜひフレンチ・プロを素敵に決めてくださいね(^^)
歌曲はほとんど聴いたことがありません。お薦めのCDありがとうございます、良さそうですね~。探してみます♪

バレエもありがとうございます。記事も拝読させていただきました。雰囲気がとてもよく伝わってきて、写真がまた素敵!劇場といい、作品といい、まさにフランス的ですね。官能的な作品のようで、やはり全巻読んでから観たほうがいいのかな?

フランクはヴァイオリン・ソナタイ長調しか知らないのですが、美しい曲ですよね。どのオルガン曲を弾かれるのですか?お薦めのCDなどあったら是非お願いします~(^^)/
Commented by miyako at 2014-05-30 22:08 x
まるさんこんにちは。
フォーレのCD届くの楽しみです~。
フランクは「プレリュード、フーガと変奏曲」(ピアノ曲にも編曲されています)と、今度の「大オルガンのための3つのコラール」のうちのNO.3で弾くのはまだ2曲目なのですが、生涯オルガニストだったフランクのオルガン作品はフランスのオルガンの発展の時期ともぴったり合わさって聴きごたえがあります。綺麗なメロディで聴きやすいですがどこか求道的で通俗的な感じが全然しないのがフランクらしさかな…って個人的には思います。
私の手元にあるのはパリのノートルダムでOlivier Latryさんが弾いているもの。(urlに入れてみました)
youtubeなどでも色んな演奏が聴けるのでよかったら検索してみてくださいね♪

ところでフォーレの「ペレアスとメリザンド」もあるのですね。
ドビュッシーのオペラのイメージが強いのだけれども
フォーレのも気になります。シシリエンヌ、どんなシーンに合わせてあるのでしょう。

バレエの記事も読んでくださったとのこと。ちょっと恥ずかしいですが…ありがとうございます。
また遊びに来させてくださいね。それでは♪
Commented by marupuri23 at 2014-05-31 23:28
miyakoさん、フランクについてありがとうございます。
記事読ませていただきますね。お弾きになるのは大曲のようで、凄いですね!フランクによるオルガン曲、題名からも伝統を感じます。フランスのオルガン曲は馴染みが薄いので(しかもこの時代の作品)、聴いてみるのが楽しみになりました。こうして音楽の世界が広がっていくのは、楽しいですね(^^)/

フォーレの《ペレアス~》作品80ですが、4曲からなっており、ドビュッシーと同じくメーテルランクの戯曲の劇音楽として作曲されたものです。全体を通してそんなに長くありませんので、ドビュッシーのオペラとはまた違う雰囲気で気軽に聴けると思います。
《シシリエンヌ》は3曲目で、メリザンドがペレアスとふざけて、ゴローからもらった指輪を泉に落としてしまう場面の前に、間奏曲として使用されたとのこと。

ドビュッシーのオペラも本当に素晴らしいですよね。静かに音楽が進んでいくのですが、メリザンドとペレアスが愛を交わす場面での音楽の印象的なことといったら!それまでの音楽はこのためにあったと思わせるほどのもので、感動した覚えがあります。

またmiyakoさんのところにもお邪魔させてくださいね♪ではでは。