新国立劇場《マノン・レスコー》(H27.3.12)・1

プッチーニのオペラの中でもことさら好きな作品の一つですが、上演機会が少ない作品だけに、以前から楽しみにしていました。
プッチーニの舞台自体が、私にとっては久し振りだったのですが、今回は「ああ、”オペラ”を観たな…」という実感が久々に湧き上がりました。
それだけ、我を忘れるほど、舞台に自分が吸い込まれていったということなのでしょう。それはその音楽があってこそ…プッチーニの魅力を、改めて感じさせられました。

現在、プッチーニのオペラは大変人気があって、それこそ世界中のオペラハウスでかけられない日は無いと言ってもよいのではないでしょうか。そして、オペラの入門編でもよく取り上げられるほどの分かりやすさ。
旋律と台本が上手く融合され、聴衆の情感にストレートに訴えかけるドラマが巧みに創り上げられていることが、理由として挙げられるのでしょうが、それゆえプッチーニの作品が大衆的=通俗的であるという認識は全く異なったものであると思っています。

ドビュッシーの言葉が思い浮かびます…、プッチーニのオペラには、その言葉が当てはまるのではないでしょうか。

「芸術というものは、"うそ”のうちで最も美しいうそです。…一般大衆も、エリートも、忘我というものを求めて芸術に集まってくるのではないでしょうか。忘我、これまた“うそ”のもう一つの形式でしょう。」

「音楽は謙虚に人を楽しませることにつとめるべきです。この限界内にとどまってもなお、おそらく非常にすばらしいものが期待できます。極端に複雑なものは、芸術と相容れぬものです。美は感じとれるものでなければなりませんし、美はわれわれに直接的な悦びを与え、われわれがそれを捉えるのに何らの努力をせずとも、こちらを否応なしに納得させ、あるいはわれわれのうちに忍び込んでしまう、というのでなければなりません。たとえばレオナルド・ダ・ヴィンチ、たとえばモーツァルト。大芸術家とはそういうものです。」

…公演自体の感想までの前段階が長くなってしまいました。それはまた次回に。
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by marupuri23 | 2015-03-16 22:56 | opera | Comments(0)