カルパッチョの楽しみ

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 カルパッチョを見るのは楽しい。ヴィヴァルディを聴いたサン・ヴィダル教会では祭壇画を、そしてここヴァネツィアのアカデミア美術館には《聖ウルスラ伝》の連作が並ぶ展示室があり、それは見応えがある。
 カルパッチョの醍醐味は、なんといっても細部の描写にある。特に人物については、一人ひとりに実際のモデルがいたのではないかと思わせるほどのリアリティで、当時の風俗が手に取るように伝わってくるのが面白い。
 今回、アカデミア美術館を訪れた際には、午後の遅い時間帯だったためかガラ空きで、カルパッチョも独り占め。
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 「カルパッチョ」という前菜でお馴染みのメニューがあるが、もともとは生の牛肉を薄切りにしたものだそう。カルパッチョの絵画の赤を思い起こさせるところから名付けられたそうだが、その絵を見ると、確かに赤が特徴的なアクセントとなっていることを実感。赤でも様々な色合いがあり、光の当たり具合によって微妙に色彩を使い分けるところなどは、さすがに素晴らしいなと。
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 《聖ウルスラ伝》の「イングランド使節の到着」から。青年の肩に届くほどの金髪が陽に輝いて、鮮やかだ。その衣装や胸飾りもお洒落、タイツが左右色違いなのはもちろんで、流行最先端ではないかと(^^;) もっと派手な装い(青年の華麗な装いのバリエーション)も、他の絵には描かれていて、「へぇ~こんなの着ていたのか」と思わず見入ってしまう。
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 こちらも金髪青年。背中を向けているポーズが、なんとも粋ではないか。この帽子のデザインといったら!正面から見たらどんな青年かなぁと興味をそそられる。カルパッチョのセンスが生き生きと伝わってくる名画だ。

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by marupuri23 | 2016-11-16 22:34 | イタリアへの旅  2016 | Comments(0)