カラヴァッジョ、再び(私的2016年美術展回顧)

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 2001年に庭園美術館で観たカラヴァッジョの衝撃は忘れられない。
《聖ヒエロニムス》と《法悦のマグダラのマリア》(この時来ていたものは、真筆と認められていないようだが)が強く印象に残っている。観る側を絵の中にぐっと引き込む、ドラマチックな構図とリアルな質感に「これは凄い」と驚いた。光と影の織り成すドラマに魅了され、これが「バロック」なんだと。確かに、「ルネサンスを超えた」一人がカラヴァッジョだ。
 あれから15年、再び日本でカラヴァッジョ展が開催されたことが、何より嬉しかった。
 今回は、この《バッカス》の瑞々しい官能性に溜息。滑らかな肌の質感から、若々しい、暖かな肉体の息遣いが伝わってくるようで、見るたびにうっとりする。もうすでにカラヴァッジョと分かる素晴らしさだ。果物の描写で魅せる静物画としての表現も見事で、「美」の理想図のよう。
 カラヴァッジョの作品は、昨年はドイツでも観れて、さらに今年はローマでもいくつか観ることができたので、本当にありがたい年だった。
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 ヴァチカンでの《キリストの埋葬》。しかし、ここはもう人が多すぎて…。ボルゲーゼ美術館は人数制限をしているので、ゆったりとカラヴァッジョと向き合えて、よかった(でも、美術館そのものと美術品の数々が凄いので、さしものカラヴァッジョも…)。

~今年訪れた美術展~
★いつもながら捉えどころのない指向だなぁと。観たい気分が盛り上がるのは、ファッション関係。ファッションと時代は密接に繋がっている。トワル・ド・ジュイ展も、当時の思想が窺えて面白かった。

肉筆浮世絵 美の競艶
ボッティチェリ展
ラファエル前派展
すばらしき大原美術館コレクション
村上隆のスーパーフラット・コレクション
カラヴァッジョ展
PARIS オートクチュール-世界に一つだけの服
出光美術館50周年記念 美の祝典
西洋更紗 トワル・ド・ジュイ展
ポンピドゥー・センター傑作展
ヴェネツィア・ルネサンスの巨匠たち
鈴木其一展
クラーナハ展
ダリ展
ゴッホとゴーギャン展

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by marupuri23 | 2016-12-28 23:59 | 美術展 | Comments(0)