旧約聖書世界の再現~ヘンデル:オラトリオ「サウル」

ヘンデルといえば、あの「ハ~レルヤ!」コーラス入りのオラトリオ「メサイヤ」が何といっても有名。それ以外にもオラトリオは多いですが、私は初期の「復活」しかまともに聴いたことがありません。この「サウル」は先日鑑賞した「セルセ」のすぐ後の作品で、53歳の時に初演されています。若いときの作品と比べると、やはり円熟の感。

オラトリオということで、オペラとは音楽的な構成に違いが見られますが、描こうとしているものは共通しています、どちらも人間ドラマです。音楽的には、オペラではあまり見られなかった合唱を多く用いたり、楽器も多彩になっているので、全体的にはより大規模な印象を受けます。ヘンデルは聖書の世界を表現するため、聖書時代の音楽を模そうと、かなりの手間をかけて珍しい楽器をそろえたようです。それは作品を聴くと出てきます♪(今で言うカリヨンやトロンボーン)

オペラのようにセットや演技はありませんが、そうしたものを必要としない立派な作品だと思いました。音楽を聴いていると、聖書上の人間が生き生きと動き回る風景が自然と浮かんでくるのです。これはまさに音楽の素晴らしさの証明です。

e0036980_21414089.jpg←ヤーコプス指揮コンチェルト・ケルンの演奏。起伏に富んだ演奏で、ドラマを感じます。
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→マクリーシュ指揮ガブリエリ・コンソート・プレイヤーズの演奏。端整で、耳に心地よいです。
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by marupuri23 | 2006-01-26 23:52 | early music | Comments(0)