めくるめく、バッハのファンタジーの世界へ~コンチェルト・コペンハーゲンのチェンバロ協奏曲

e0036980_22371232.jpgバッハのチェンバロ協奏曲はどれも大変魅力的で、日頃愛聴しています。このCDは、チェンバロ奏者モルテンセンが率いるコンチェルト・コペンハーゲンのもの。
今年1月に来日公演を行なったデンマークの古楽アンサンブル。コペンハーゲン王立劇場で定期的にオペラ上演を行なっており、バロックオペラも数多く手がけています(今夏のインスブルック音楽祭で、ヘンデル《アティスとガラテア》の演奏が予定されていました)。

初来日公演は、バッハのチェンバロ協奏曲1・3・4・5番という、オールバッハプログラム!私にとっては夢のよう、バッハのチェンバロ協奏曲は、これだけの名曲でありながら、実演の機会に恵まれていません。まず、チェンバロという楽器の特殊性があり、そのチェンバロに合わせた楽器アンサンブルの組み立てが難しい。特にバッハのように細かく入り組んだ曲を演奏すること自体、高い技術を要するものだと思います。バランスが欠如すると、一瞬にして曲が崩壊してしまうでしょう。

でも、それが見事に演奏された時の世界といったら、これこそバッハの精緻な音の宇宙に浸され、別次元に引き込まれる感覚です。

コンチェルト・コペンハーゲンの実演奏では、チェンバロのテクニックには驚嘆させられたものの、アンサンブルとしては物足りないような印象でした。うまく書けませんが、曲(調)によって、表現している世界が異なるはずなのですが、どの曲も同方向の表現に聴こえてしまう。
でも、このCDでは、実演よりも更に冴えたチェンバロの響き、溌剌としたアンサンブルを楽しむことができました。颯爽とした、現代的な演奏です。深みを感じるまでにはいかないのですが…。しかし、チェンバロは見事です。即興性という点では、もうジャズに近い感覚です。
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by marupuri23 | 2007-03-21 22:32 | early music | Comments(0)