知性と情熱の間に~レ・プレジールのJ.P.ヴェストフ

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今年来日した古楽アンサンブル「レ・プレジール」のCD、J.P.ヴェストフ(1656~1705)によるヴァイオリンと通奏低音のためのソナタを聴いているのですが、これは名演と思います。デビュー作品で世界初録音となるこのCDは、高く評価され、いくつもの賞を得たそうですが、納得。

ヴェストフはドレスデンで活躍したヴァイオリニストで作曲家。フランスのルイ14世を感心させ、大バッハに影響を与えたそう。また音楽史上初めて無伴奏ヴァイオリンのためのソナタ集を作曲。バッハへ至る道にヴェストフあり…、曲を聴くとバッハへ繋がっていることが容易にうかがえます。
ヴァイオリンと同等の立ち場で演奏される厚みのある通奏低音、一つ一つの曲はきっちりと構成されていますが、ソナタの形式は自由で、ファンタジーに溢れています。イタリアやフランスものとは異なる世界…。

レ・プレジールによる演奏はとても知性的。曲の勢いに身をまかせアグレッシブに弾きまくるというスタイルではなく、テンポ一つをとってもしっかりとコントロールし(テンポ感が大事なところはバッハと共通するような)、一つ一つの曲を分かりやすく、そして美しく聴かせてくれます。知性的でありながら、ヴェストフの曲を表現したいという情熱が伝わってくる、熱い一枚。
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by marupuri23 | 2008-10-14 23:50 | early music | Comments(0)