ウィーン国立歌劇場《ロベルト・デヴェリュー》(演奏会形式)

4日の公演を鑑賞。前日に映画『ブーリン家の姉妹』を観に行きまして、当時の豪華な衣装を脳裏にインプット(朝日では「豪華な衣装に興味のある方にはお勧めする」という酷評…)。2年前の来日公演《アンナ・ボレーナ》の衣装は「うーん…」という印象でしたが、その当時に勝るとも劣らない衣装&装置ができるのは、今やMETぐらいでしょうか。
今回の《ロベルト・デヴェリュー》は演奏会形式ということで、そうした視覚や演出に惑わされることなく(!?)、音楽主体のベルカント・オペラを味わうことができました。

このオペラの序曲はドラマチックで迫力があり、幕開けの期待に満ちた好きな曲なのですが、オケは序曲から停滞気味な演奏で少々不安に。徐々に上り調子になりましたが。イタリアのオペラ劇場のオケだと、また本場のノリで違うのかも、と思ってみたり…。4年前に同オケによる、モーツァルトのコジを聴いたときには、これはもう「お家芸」だ…と、うっとりした気持ちは忘れられませんが。
メインはグルベローヴァ、今だからこそ表現できるといった、気迫に満ちた歌唱で女王エリザベッタを演じていました。全盛期の歌唱と比べると、もちろんほつれは所々ありますが、演じるエリザベッタと実際の本人が重なって見えるような生々しさには、凄みを感じました。
これはキャリアを重ねてきた大ベテランの味わい、若手歌手には望み得ない領域でしょう。

音楽雑誌掲載のグルベローヴァへのインタビューによると、興味のある作品はまだいくつもあるそうで、この意欲は本当に凄いものだと頭が下がります。どこまで行ってもゴールはない、一流であることのお手本のような姿です。ファンが多いのは、こうしたお人柄にもよるのでしょうね。
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by marupuri23 | 2008-11-09 23:51 | opera | Comments(0)