カテゴリ:美術展( 25 )

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いうことで、長閑な正月の午後に国立博物館へ。
目的は「新春特別展示 寅之巻」
なんといっても年女ですから(^0^)/ 

最もインパクト大なのが、岸駒による「虎に波図屏風」。
今にも屏風から飛び出してきそうな迫力!



歌川豊国、渓斎英泉ら浮世絵師による虎図も、独特の風貌で見ごたえ有。
特に渓斎英泉の虎は、なんともいえない個性を放っていて驚き。
魔性の虎とでもいいましょうか、エキゾチック。表現が「濃厚」です。

他、装剣金具の細やかさに感嘆。
よくこんなに細かく彫れますね…。
奈良利寿による「雨下猛虎図鐔」(重要文化財)もじっくりと近くで拝見。
日本の伝統的な彫金世界も、奥が深いこと。

計35点、寅尽くしの展示を楽しみました。
(「国宝 土偶展」も観たかったのですが、結構混雑していたので諦めました。
 また後日ゆっくりと♪)
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e0036980_1225193.jpg式を間近に控え、忙しない日々ですが、今日は定期検診のため築地の病院へ。
帰りに築地近くの銀座へ。松屋で相方の誕生日プレゼントを求めました。形状記憶ワイシャツ2枚という、実用的すぎる贈り物…(色気がなくてごめんなさいね。でも、普段着ないような洒落た柄のものですよ)。

松屋へ寄った目的はもう一つ。
アンティークのヨーロッパ刺繍やレースのコレクターとして有名なユキ・パリスさんのコレクション鑑賞のため。私も一応、日本刺繍に取り組んでいる身ですので、参考にと。

今回出展されている作品は、どれも細かい手仕事で見事に仕上げられており、息を飲みます。ですが、職人技というよりも、主婦の手仕事(趣味を兼ねる)といった趣きが強い。女性の嗜みとしての意味合いもあって、その細かさに「執念」すら感じられるものも。
手仕事なので、人の「ぬくもり」が感じられます。作品の一つ一つに物語が込められているのでしょう。
身の周りのものを美しく整え、手をかけて慈しむという女性特有の美意識を改めて感じました。

工芸作品は、実際に使用されていた場に置かれて鑑賞したほうが、より実感がわき、作品が映えますが、そこまで望むのは難しいことでしょうね。
北欧のアンティークが多いのですが、やはり現代の北欧デザインに通じるものがあります(植物・花のデザインなど)。
パリスさんのデンマークのご自宅が紹介されていましたが、向こうのインテリアには欠かせないキャンドルやガラスの器が印象的。北欧の空気にぴったりと馴染むんですよね。ナチュラルな透明感。
京都のご自宅では、日本家屋に合わせたインテリアですが、上手く北欧のものと日本のものを調和させていて、感心させられました。北欧と日本のデザインは共通点も多いですし(そういえば、スウェーデンで「無印良品」が違和感なく存在してました)。
ご本人も会場にいらっしゃいましたが、凛とした佇まいの素敵な方。

来場者は内容が内容なだけに、見事に女性ばかり。
一種独特の雰囲気で、ここまでくるとちょっと苦手…。
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間近に迫ったWEDDING準備のため、更新がままならず…。
昨日はヘア&メイクリハーサルのため丸の内へ。その後、オープン初日を迎えた“丸の内ブリックスクエア”を覗きに。

丸の内ブリックスクエアでひときわ目を惹く「三菱一号館」。明治27年当時のままに甦らせたもの。
来年の4月から美術館としてオープンしますが、昨日より竣工記念展が開催されています。
建物内部だけでも一見の価値ありなので、また時間のあるときにゆっくりと見てまわるつもりです。

e0036980_12314463.jpg明治期に銀行の営業窓口として使われていたフロアがカフェに。
当時の雰囲気を肌で感じられる内装。コンクリートに覆われた現代の無機質さとは異なります。
大きな窓から見える緑の木々や、開放感あふれる吹き抜け、趣きのあるライトなどを眺めていると和みます。
ちょっとした都会のオアシス。

このカフェで頂いたのは「蒸し野菜プレート チキン添え」。
これが予想を上回る美味しさ!
今時のカフェとは違って、ホテル並みのシェフ、従業員を揃えている印象で、上質感あり。
値段もそこそこですし、合格点♪
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寒雨の中、久し振りに日本画の展覧会へ。
こじんまりとした美術館なので、親密な空間のなか、対話をするように絵とゆっくり向き合って過ごすことができました。やはり西洋美術画とは違い、目と心へスッと入ってくるものがあります。

一番印象に残ったのが、明治に活躍した菱田春草「月四題」。
横山大観らと共に、西洋画の要素を取り入れ、日本画の新しい表現を目指した画家です。
水墨画ですが、新しい技法である線を用いない「朦朧体」と伝統的な「たらし込み」の技法を合わせて描いています。
それはなんともいえない濃淡の柔らかさに満ちており、繊細で、空気に溶け入るように静かな月夜の四季。思わず、深呼吸をして、その静寂さに身を委ねたくなります。

宗達の屏風絵は圧倒的な存在感、抱一の「月梅」は構図の見事さと、梅がつぼみの桃色から白へと移り変わるさまの艶やかなこと…。
其一は四季花鳥図の華やかさと発色の良さに驚きです。江戸時代のものでありながらこれだけ発色が良いのは、質の良い岩料を使用しているためとのこと。
本阿弥光甫の描いた花も、可憐で優美、日本刺繍にしても映えそうです。

現代では福田平八郎のモダンな感覚を楽しみました。

日本画の後は、寒さに震えながら表参道から渋谷まで陶芸ギャラリー巡り。
ベテランから20代まで、バラエティ豊かな器を眺め手に取って…。
心はホットな1日。
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「静物画」に焦点を当てた、珍しい企画の展覧会。オランダ・フランドルを中心とした16C~18Cの作品に接することができるというので、楽しみに出かけてきました。

私がこの時代の「静物画」で連想するのは、まずヴァニタス画。ここでも多くの作品を見ることができました。私は古楽好きなので、ヴァニタス画に描かれることの多かった楽器へ目が惹かれます。ヴァイオリン、リュート、バロックギター、チェロ、リコーダー…、珍しかったのが、弦が11本あるリラ・ダ・ガンバ(^-^;)
楽器はさておき、描かれた静物にはもちろん意味、背景があり、それを知ることで、当時の世界観や風俗、生活感を肌で感じられるのがいい。
どれも精緻に描き込まれており、手に取れるよう。ここまでくると本当に職人芸。

中でもベルガモ出身で、楽器を得意としたバスケニスによる《静物》は斬新。リュートの上に溜まっている埃までも指の跡で表現し、こちらを「ハッ」とはせる仕掛けになっています。ちなみにこのリュートはアマティのもの。どんな音色だったのでしょうか。
北イタリアでは、自然を観察する伝統があり、オランダやフランドルの支流となって静物画がさかんだったそうです。

また、トロンプ・トイユ(だまし絵)が流行。今でもヨーロッパの古城にあったりします。ネーデルランド総督の鷹狩りに使う狩猟用具を描いたものなどは、本物そっくりの大きさ、色形。鷹狩りは、身分の高い王侯貴族しか行なえなかったそうなので、こうした絵を飾るということは、一種のステイタスシンボル。

e0036980_22553827.jpg今回の展覧会の目玉、ヤン・ブリューゲル(父)による〈青い花瓶の花束〉
40種類、140個以上の花、咲く季節も異なる花々の束…、これを実際に花瓶に飾ることは不可能。絵でしか表現できない、夢想の花束の美しさ。
この花の一つ一つは入念に書き込まれており、実際に対象物を現地まで見に行ったというブリューゲルの観察眼が生きています。花の中では中央のクロバナアイリス、とてもシックで素敵。
ただ美しいだけではない、美しさの影にひそむもの、それをテーブル上に描かれたハエが表しています。
このバランス感覚、凄いなぁ。


いかに本物そっくりに描くか、そして本物よりも美しい…、画家の腕の見せ所。
静かに見えて実は奥に潜んだダイナミックな世界に、好奇心を刺激された展覧会でした。
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