カテゴリ:イタリアへの旅  2016( 39 )

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 前回の記事で載せたCD「Dolce Vita」繋がりで…。「Dolce Vita(甘い生活)」といえば、あの映画のあの場面、トレヴィの泉を真っ先に思い浮かべてしまうけれど、そのトレヴィの泉での観光客のマナーの悪さに、25日からローマ市が規制強化に乗り出したと新聞に載っていた。マナー違反者には罰金が科されるそう!
 私が昨年ローマに行った際は、観に行くつもりはなかったのだが、パンテオンから急いで駅方面へ向かっている途中で、突然トレヴィの泉が現れてビックリ。いや、なにがビックリって、泉よりも観光客の多さに驚いた。大混雑で、私の前にいた女性は段差で滑って転倒。慌てて皆で助け起こしたけれど、危険…。
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 こんな感じで人がびっしり。規制強化のため、もう泉の縁に座ることはできません…。そういえば、「Dolce Vita」というイタリア語は無い、とのこと(イタリアの方が「甘い生活」って日本語でも無いでしょ、と)。フェリーニが創った言葉で、パパラッチもそうだとは初めて知った。実は映画、しっかり観ていないので(^^;ちゃんと観よう...。

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 シルヴィオ・ソルディーニ監督の《ベニスで恋して》を鑑賞中。
 リーチャ・マリエッタ演じる主婦ロザルバが、初めてヴェネツィアを訪れ、サン・マルコ広場に到着する場面がある。
 監督は直接サン・マルコ広場を撮らず、店のショーウィンドーに反射するサン・マルコ大聖堂の映像、そしてロザルバのサングラスに映り込む鐘楼で、彼女が今、広場に居ることを表現。この撮り方が上手いなぁと。広場を眺めるロザルバの感激した面持ちが、言葉はなくとも広場の美しさを十分に物語っている。
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 私が初めてサン・マルコ広場を訪れたのはヴェネツィア到着日の14時頃。宿から広場を通り、急いでフェニーチェ劇場に向かったたため、ろくに眺めず通り過ぎた。そして舞台がはねた後、一旦宿に戻る際に再び通過。そしてまたゴルドーニ劇場へ。この時はちょうど日暮れ時。
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 夜11時近くだと、昼間は行列だった大聖堂前もこのとおり。ライトアップされていて、これはこれで雰囲気あり。

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 コンチェルト・イタリアーノのモンテヴェルディを聴いて、鮮やかに脳裏に蘇ったサン・マルコ大聖堂。
 純粋なビザンツ様式で貴重な建築物でもある。ファサードは二層五連のアーチを持つが、この中央入口のアーチ内モザイク《最後の審判》は19世紀のもの。
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 下から見上げても、さすがに細かいところまではよく見えない。でも、撮った映像を拡大してみると確かにモザイク。マリア様の光輪がひときわ輝いて、神々しい。
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 入場は無料なので、滞在中は好きなだけ再訪できる...だけど、この行列。写真を撮るのも一苦労だ。
 荷物(私の場合はショルダーバック)は大聖堂から少し離れた場所にあるクロークへ預けないとならない。係員が並ぶ際に注意してくれるが、預けないまま行列に並んでしまわないように!
 行列自体の進みは速く、数時間も待たされるということはないと思う(予約しないと2時間並ぶヴァティカンとは違う)。1ユーロで予約ができるようなので、時間が限られている場合にはいいかも。

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 ポツダムからヴェネツィアのシノワズリへ。こちらは1700年代博物館「緑漆の間」。金の装飾で彩られた緑色のキャビネットが目を引く。その上に置かれた陶人形は、なんだか異様な迫力。
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 思わず近くに寄ってまじまじと眺めてしまう。リアルな仙人達、このキャビネットにはぴったりかな。
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 東洋風(古伊万里っぽい)の茶器。他の間にも東洋趣味の陶磁器が山ほど。こんなにまとめて見たのは初めてかも、目の保養。

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 アヴィタルのマンドリン演奏を聴いて思い出したのが、ヴェネツィアの音楽博物館。サン・マルコ地区の教会(アカデミア橋の近く)にあり、偶然通りかかった際に発見。
 展示テーマは「アントニオ・ヴィヴァルディと彼の時代」。ヴェネツィア音楽の代名詞であるヴィヴァルディの名前が掲げられている。入場は無料で、中に入るとアルテミオ・ヴァザーリなる人物のコレクションである歴史的楽器がズラッと並んでいて壮観。
 もちろんマンドリンも豊富。この美しいマンドリンを見て!19世紀もの、うっとり。
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 ヴェネツィアのナポリ人会のマンドリンだろうか、どんな音がするのだろう。こうした歴史的な楽器で聴いてみたいな。
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 ヴァティカン絵画館の入り口。博物館には世界中から観光客が集まってくるため、ともかく凄い人出で、入場予約をしないと待ち行列に並ぶことになる(同時期に行った知人は予約を忘れ、本当に2時間並んだとのこと)。今回は朝の9時半に入り、閉館時間まで見学していたので、丸一日がかり。金曜日だったので、夜間入場(夜11時まで開館!)も考えたけれど、サン・ピエトロにも寄らないと来た意味がないので、それは諦めた...。
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 ギャラリーで目を惹いたマルコ・パルメッツァーノをパチリ。かなり大型サイズ、彼独特のタッチ。色彩の鮮やかさと聖母マリアの高貴な佇まいに(硬質な表情がいい)、天使の羽や衣装の質感もなんとも言えない色合い。背景の情景も細やかに描かれており、素敵だった。

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絵画館前通路から望むサン・ピエトロ。どこも人で一杯...。

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―ヴェニスをその街にふさわしく愛する方法はただひとつ、その街にしばしば触れさせる機会を与えることであり、そのためにはぐずぐずとその街に居据わって長居し、どこかに飛んで行って、また舞い戻ってくることだ―『郷愁のイタリア』ヘンリー・ジェイムズ著/千葉雄一郎訳
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 ヘンリー・ジェイムズは私の好きな作家。私も実際にここを訪れて、彼が愛したヴェネツィアの面影が、今でもそのままに感じられるのは嬉しかった。ヴェネツィアでは、夜も音楽鑑賞のため出歩いていたので、必然的に3日間とも22時過ぎまで街中を横断していたことになる。
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 こうしたメインストリートは夜でも艶やかで、雰囲気を十分に味わうことができるのだが、私の泊まっていた宿はサン・マルコ広場の裏手にあり、迷いやすい場所。夜になると、細い路地が入り組んでいるため、位置が分かりにくくなり、人っ子一人いない薄暗い路地(しかも一人がやっと通れるぐらいの狭さ)をドキドキしながら駆け抜けることが数回あった。
 でも、そうした迷宮的なところこそ、今まさにヴェネツィアにいるのだということを実感した瞬間でもあった。ボーッとオレンジのライトで照らされている誰もいない狭い路地と、小さな橋のかかったいくつかの運河を超えて宿に戻るのだ。
 ヘンリー・ジェイムズの言う通りに、いつか、あの迷宮へまた舞い戻ってきたい。

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 今回のイタリアの旅では、美しき女性の聖人にたくさん出会うことができたのだが、ヴェネツィア・アカデミア美術館でのジョヴァンニ・ベッリーニの女性像には、一目で心を奪われてしまった。数百年前とはとても思えない、最近描かれたような新鮮さには、驚きすら感じる。
 この《聖会話》では聖カタリナの真っ直ぐな瞳と、乙女の初々しいさを感じさせる描写にうっとり。
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そして聖母子。こちらはまだ初期ルネサンスの硬質さが感じられるところがいいなと。
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サンタ・マリア・デラ・サルーテ聖堂前から見るカナル・グランデの眺め
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 ヘンリー・ジェイムズは、この聖堂を「サロンの敷居に立つすばらしい淑女のような姿」「サルーテ教会はかつて画家たちが語ったよりも一層豊かであり穏やかで、扉口も落ち着いて見えるのだが、丸屋根に渦巻型の装飾があり、扇型の控え壁と彫像群がはなやかな王冠をなしていて、広い階段がさながらローブの裾のように水面に達している。この絶世の美女のような風格…」と褒め称えている。
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 中の空間は思ったよりも広々。この主祭壇はロンゲーナが構想し、ジュスト・ル・クールが制作したもの。ほか、ティツィアーノやティントレットの名画もあるが、今回は観れず残念。

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 カ・レッツオーニコと同様に、ロンゲーナが手掛けたサンタ・マリア・デラ・サルーテ聖堂へ。
 「サルーテ」は健康という意味、乾杯の際にも「サルーテ!」と言うので覚えやすい名前。この聖堂はヴェネツィアの景観には欠かせないもの。
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 アカデミア橋から見る聖堂の姿は、まさにヴェネーツィア。外観は白いイストリア産大理石で作られ、聖母の被る王冠を表しているそうだが、本当に優雅な女王の風情。

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