歌舞伎座で夜の部を鑑賞。
今月の歌舞伎座はオール泉鏡花作品で、鏡花ファンの私には嬉しい限り。しかも、鏡花作品に精通している玉三郎丈の監修で、願ってもない企画。鏡花の描く幻想世界は、歌舞伎の世界にも通じるものがあって、相性が合うはずだと思っていました。特に、魔界のお姫様は、女形ならではの浮世離れした雰囲気で演じられるのにぴったり。そして、なんといっても台詞が魅力的。雅やかな、美しい日本語。台詞自体が艶やかな着物をまとっているよう。

戯曲中の最高傑作と言われる『天守物語』、主人公の天守夫人富姫(魔界の女主人)は玉三郎の当たり役、なんの不足もありません。でも、相手の海老蔵が役にはちょっと不足でしょうか。気概に溢れた若々しい青年という役作りは分かるのですが、一本調子で深みがないのです。恐れと驚愕に始まり、富姫に魅せられ、人間界と魔界の間を揺れ動く…、そのさまが伝わってきません。そのためか、玉三郎との掛け合いが、しっくりこない。2人が恋に落ちる場面で、台詞も美しい、見せ場の一つと思われるところがあるのですが、なんとそこで観客席から笑いが…。漫才のオトボケシーンのようになっていて、私は眩暈がしてしまいました。そんなことが数回。

でも、演出、衣装ともに美しく、鏡花の世界を堪能することができました。
また観たいもの。
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今月1日のBCJの鈴木雅明氏による古楽レクチャー、きちんとまとめておかなくてはと思っていましたが、なかなかそうもいかず今に至ってしまいました。

《インヴェンション》はピアノを習うならば、初歩段階で必ず通る道。ピアノは幼稚園時から初めていますが、この曲集は今まで弾いたことがなく、現在ちょうど行なっているところなのです。なので、嬉しさ一杯で講座へ行きました。
納められている30曲はどれも短い曲で、構成も2声、3声の単純な部類に入るもの。このシンプルさゆえに、かえって、バッハの作曲術の凄さが、そのバッハの曲というものが、それこそ髪一筋のスキもないほどの完成度で作られているということが、よく分かるのではないかと思います。これだけの素材で、よくもまあここまでのものを創れるものだと、感嘆するのみですが。

バッハ作品の中心は、声楽曲(カンタータ等)。ですが声楽、鍵盤作品とも中心のところでは、共通の概念で作られているとのこと。講座を聴いているうちに、「なるほど…」と納得。
この時代では、音楽に対する概念が現在とは違っており(私は違うとは思いませんが、一般的に)、哲学の範疇に入るもので、主義主張を発表する手段、つまり言語に近いもの。これはルターにおける言葉と音楽の関係に結びついてきます。『音楽』は神の賜物。ルターのコラールの導入によって、音楽が重視され、音楽による説教という価値観が確立。「言葉」と「音楽」両者が統合し、創作過程もシステム的に発展。
創作過程は5分野に分類でき、その1番目がInventio(インヴェンション)。これは作品の基となるテーマのこと。このテーマはインスピレーションのみによって得られるものではなく、もっと事務的な(例えば喜びを表現するなら長調を選ぶなど)もので、職人仕事のように組み立てていくもの。テーマは万人に共有の財産であると考えられました。つまり、題材なので、どのようにも発展でき、誰でも分かち合えることのできる共有財産。

だからといって、その与えられたテーマから、誰もがバッハのように曲を発展させていくことができるかと言えば、そうではないですよね…。
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ここ一週間で、お土産として細々した可愛い小物をいただき、日常のちょっとした幸せでしょうか。ノルウェーの天使像の小物入れや、岩手の木象嵌の手鏡など、女性にとっては嬉しい。
e0036980_21364569.jpgこれは自分で買い求めましたが…。赤いベベ着たかわいい金魚、一目惚れ。神楽坂の椿屋さんの『にほひ袋』。部屋に掛けておくと、ほのかに香って、ジメジメとした空気も清々しくなるようです。他に蝉や朝顔、団扇を模った袋もあり、季節感溢れたしつらえを楽しめます。いろいろと集めたくなってしまいます。

e0036980_21392029.jpgこれもいただきものです(!?)。メロンの空き箱がここ最近お気に入りのまる。







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昨日の朝日夕刊で、パリ・オペラ座の新作オペラについての記事が載っており、来シーズンは和泉式部日記を原作としたオペラが、イタリアの作曲家シャリーノによってプレミエとのこと。驚き。シュヴェツィンゲン・フェスとの共同制作、知りませんでした。どんな上演になるのでしょうか。和泉式部は、情熱&官能的な和歌を書いた人というイメージ、「黒髪の 乱れも知らず …」の有名な句しか知りませんが。シャリーノは2002年のポリーニ・プロジェクトで聴いた覚えが…、と思っていたら、同じイタリアのマンゾーニと勘違い(お能をモチーフとしたマドリガーレでした、内容は全然覚えていない…)。

上の映像、綺麗だったので。ノイマイヤー振付のバレエ「椿姫」。小デュマの小説から構想した作品とのことで、これはヴィオレッタ(マルグリッド)でしょうか。ビジュアル的には素晴らしい!ショパンの調べにのせて踊られるよう。この映像のバックにバラードが流れていました。
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三連休の最終日はあいにくの雨。ですが、あれこれ会場をはしごする一日となりました。

歌舞伎座の泉鏡花作品は楽しみにしていたもの。今日は昼の部『夜叉ヶ池』『海神別荘』のみ鑑賞、後日に夜の部で本命の『天守物語』を観る予定です。玉三郎丈は幽艶そのもの…、海老蔵は魔界の公子という役どころですが、演技を観るとまだ人間界から脱却するには至ってないよう。でも、若々しい魅力に溢れた公子で、斬新な衣装がピッタリお似合いでした。

その後のウイーン・アンサンブルでのメストレ(ウィーン・フィルのソロ・ハープ奏者)、演奏も見事でしたが、モデルさんのようなハンサム。こちらもハープがピッタリお似合い。ハープが似合う男性っているんですね、久し振りにまるの目もうっとり。
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