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暑い暑い日が続いています、そんな夏の日には底抜けに可笑しいこんな喜劇がぴったりかも。三谷幸喜による上演台本・演出による公演《抜目のない未亡人》千秋楽の鑑賞へ。
三谷版《真夏の夜の夢》といったところでしょうか、とはいっても原作はシェイクスピアではなく、ゴルドーニ。日本ではあまり知られていませんが、18世紀イタリアを代表する劇作家の1人。ヴェネツィアで活躍した後、ヴェルサイユへ招かれ、そこでもフランス語による作品を発表。ルイ15世、16世の娘たちのイタリア語教師でもありました。

私が初めてゴルドーニを知ったのは、ハイドンによる歌劇《月の世界》での台本作家として。モリエールを彷彿とさせる冴えたセンスに度胆を抜かれてしまいましたが、それも道理、モリエールが行っていたことをイタリアで推し進めていったことを知り、共通しているわけだ…と納得。
オペラの台本作家としても多数の台本を残し、ガルッピやピッチンニ(オペラ・ブッファ、イタリアン…)などが作曲しています。そういえば、イタリア近代オペラの作曲家、ヴォルフ=フェラーリによる作品もありました。
今はゴルドーニの再評価が進み、2011年には『二人の主人を一度に持つと』を翻案した作品が英国で大ヒット、ブロードウェイでも人気とのこと。

ゴルドーニの話が長くなってしまいましたが(^^;)、今回の公演、イタリア喜劇の革命児ゴルドー二の原作を、現代日本を代表する喜劇作家がどう料理するか、これは見物。

原作は本当に面白い(笑えます)ので、この持ち味を生かしつつ、どうアレンジするのかと思っていましたが、なんと台詞はほとんど三谷さんが作成。でも原作(台詞)の大事なツボは外さず、現代的なアレンジが大成功!舞台を18世紀ヴェネツィアから現代のヴェネツィア映画祭へ置き換えたアイデアも秀逸。
原作を違和感なく現代化して、笑いを取るセンスはさすが。ゴルドーニは国民性の比較で笑いを取りましたが、三谷版では映画監督の制作スタイルの比較に置き換え笑いを取りにいきます。これが見事に嵌まって観客は大盛り上がり、最後はスタンディングオペーション。

すっごく笑えたのが、ドン・アルバロの高橋克実さんの演技。カタコト台詞のスペイン映画監督の役、コミカル過ぎ!最高。
エレオノーラの木村佳乃さんは、本当にお美しかった…。コメディエンヌのセンスもお持ちで素敵。
大竹しのぶさんは言わずもがなの嵌まりっぷり。

「劇評の書きようのない、演劇賞の対象になりえないものにしたい」という三谷さん、ここまで徹底したお笑いの姿勢に拍手。
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先日、ラモーやモンドンヴィルのグラン・モテを聴きましたが、なんだか今年はフランス・バロックづいているのでしょうか、先月は宝塚歌劇のミュージカル《太陽王~ル・ロワ・ソレイユ~》に。
太陽王と称されたルイ14世の生涯を描いたフランス・ミュージカルで、日本初上演。2005年の初演以来、フランスの最高興業記録を打ち立てた作品です。

ウィーン・ミュージカル《エリザベート》も宝塚歌劇で日本初演でしたが、宝塚バージョンとなったように、こちらもオリジナルから変更があるとは思います。ですが、なにしろダンス主体の作品、バレエ好きだった「太陽王」のイメージとマッチしています。それこそ太陽王が愛したコメディ・バレは今で言うミュージカルに近いものですし…。
太陽王を演じた柚希礼音さんのキレあるダンス、スタイリッシュで見惚れてしまいました。

狂言回しはモリエール。この辺りもツボでしょうか。リュリは出ませんが…。ルイ14世の女性遍歴を中心としてストーリーが進みます。ストーリー的には娯楽大作の王道ですね。第1幕のマリーとの悲恋は、ラシーヌを想い起こさせるもので、せつなさが。心に残りました。

インパクト大だったのは、道化役とも言えるムッシュー(太陽王の弟フィリップ)。女装を好み、アクセサリーで着飾っていたという話そのままの出で立ちにはうなりました…。紅ゆずるさんのコミカルな演技で、軽薄さを持ちながらも世の中を皮肉る姿が冴えてました。
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それにしても、観客の一体感は凄い!ミュージカルの幕が下りても、フィナーレのレビューが続き大喝采。たっぷりと宝塚を満喫した舞台でした。
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今年は遅めの梅雨明けとなり、夏本番に。
この時期になると、夏山への憧れがふつふつと湧いてきます。
夏はやっぱり高山のアルプス!「山ガール」なぞという言葉もない頃から、中高年に混ざって登っていましたが、最近はすっかりご無沙汰…。
山スタイルもすっかり様変わりして、目をみはるばかり(^^;)

写真は2年前のもの、上高地からの穂高岳。
穂高岳に始めて行ったのは10年以上前。2泊3日で登り、上高地の河童橋に降りてきました。
途中の涸沢での花畑の綺麗さ、そしてきつかったこと。キツさにダウンし、前穂高岳はリタイアしたこと、山小屋で山仲間(オジサン)と一つお布団に寝たこと(混んでいるシーズンにはあたりまえ)、など想い出がたくさん。

テント泊ではないものの、食糧も積んでいったので、荷物が重くて…。
でも、頂上でお湯を沸かして飲むコーヒーの味は、最高。

今年こそ、また山に再チャレンジしてみようかな、などど思っています。
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今年はラモーの記念イヤー。宗教音楽についてのレクチャーを受ける機会もあり、久し振りにCDなど取り出して聴いています。

ラモーのグラン・モテ《In convertendo Dominus》、30歳代前半の作品。
オペラデビューが50歳でしたから、それよりも随分前の作品。ですが、クラヴサン曲集1巻を23歳で出版していますから、やはり若い頃からの才能は凄い。
グラン・モテでの力強い合唱、そして装飾豊かなソロなど、まぎれもないラモー節が感じられ、将来のオペラ作品を感じさせられます。
ヘンデル&バッハと時代が重なるのも興味深く、活躍した国の違いを含め、聴き比べてみると面白いものです。私にとっては、それがバロックを好きなツボかも…。

ちょうどレザール・フロリサンが下旬にザルツやボーヌ(懐かしい…)で演奏予定。記念イヤーということで、他にオペラなども。日本でもグラン・モテの演奏があり、嬉しいですね。

宗教音楽とはいえ、さすがに華やか。この時代フランスでは、フーガ形式は発展しなかったそうですが、この曲ではそれに近い凝った作りの部分もあり、バラエティ色豊か。
モテットでもエンターテイメント性が重視されるのだろうか…、などと思ったりもします。

ラモーと同時代で、コンセール・スピリテュエルで演奏されたモンドンヴィルのモテットもあり、その華やかなスタイルは国際的な評判をもたらしたとのこと。こちらもまた魅力的、ダイナミックさはラモーを凌いでいる感も。曲の方向性としては同じですね。

なんにせよ、今年はラモーに接する機会が増えて、ありがたいことです(^^)/
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