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先々週、学生時代の部活OB連中で「浅草一文」へ。
少し遅くなった新年会、先輩の希望で“江戸ねぎま鍋”をいただくとのお知らせが。先輩曰く「前から一度食べてみたかったんだよね~。」と嬉しそうな口振り。
私は世の中にそうしたものがあるとは知らなかったので、夫(墨田出身)に聞いてみると「葱とまぐろだよ」(名称そのままではないか)、「煮込みストリートの方が好き」(そうですか…)とよく分からない。
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築65年の一軒家を改装した雰囲気のある設え、建物自体は大きくないので、大勢の人で騒がしいこともなく、落ち着く…。コース料理となっていて、先付から美味しい!竹酒が、また合うなぁと。お酒は弱いが、この竹酒が不思議にいけてしまう(危険)。

そして、ねぎま鍋が登場。人数がそれなりにいるので、一皿に盛られるとかなりの迫力で驚く。
実際に味わって、とても気に入ってしまった。火をよく通した方が脂分が溶けて、トロトロで美味しい。このトロトロ感は、これでしか味わえない感じ。

デザートはアイス最中(苺入り)。お腹一杯になるし、コストパフォーマンスもいい。また来たいな。
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この歌劇は、なんといっても甘美な旋律のアリア『あなたの御声にわが心は開く』があることで知られているが、上演機会は少なく、私も全曲を聴くのは今回が初めて。
サン=サーンスの曲自体も、今までほとんど接したことがなく、私にとってその名はラモー全集を監修、出版したという印象の方が強い(第1巻がクラヴサンの全作品で、私も何曲かピアノで弾いたが、装飾音が大変で…。ほか、ラモーのカンタータのサン=サーンス版を見た記憶がある)。
その程度の認識だったのが、昨年ベルリン・フィルでサン=サーンスの交響曲3番を聴く機会があり、予習でCDを聴いてみると、いい曲ではないか…と繰り返し曲を流して、オルガンの音色に浸っていたことも。

同時代のフランス・オペラ、ビゼーやマスネも好きなので、今回の公演は滅多にない機会だと思い、劇場へ。
第1幕の始まりから、交響曲3番を彷彿とさせるような味わいで、「これがサン=サーンス節かな」と感じていたが、ヘブライ人の合唱など宗教的色合いの濃さに、これはオペラではなくオラトリオではないか…、この流れでいくのだろうか、と思ったものの、妖艶なデリラが登場した後からは、オペラの色合いに。「スタイルの混乱」と見る向きもあるのは分かる気がする。
オーケストラと歌手はどんどん調子を上げていき、熱気あふれる演奏で、大変聴きごたえがあった(特に3幕は素晴らしかった)。が、私自身が作品自体にあまりオリジナリティを感じない…、有名なアリアや派手な場面はあるけれど、どこかで聴いたことのあるような旋律が続いていくような印象を持ってしまった。
でも、本当に意欲的な公演。今後も上演機会の少ない作品を取り上げていただけると、オペラファンとしては嬉しい。

プログラムを読むと、台本はヴォルテールがラモーに与えたものの使用を考えていたようだが(ラモーのオペラデビュー前の作品《サムソン》、音楽は消失しており残念)、結局は別人のものを採用したとのこと。
ラモーとの繋がりを思うと、やはり嵐のシーンなどはお約束なのかなと(打楽器の迫力!)、サン=サーンス自身が自国のオペラ(フランス・オペラ)ということを意識していたようにも思える。
しかし、ワーグナーの呪縛から逃れるにはやはり難しいなと…。マスネも「マドモアゼル・ワーグナー」であったなと。
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薬膳料理ではお馴染みのパン・ウェイさんのレシピ本から、「大根のねぎ油あえ」を。
薬膳アドバイザーのために理論は学んだものの、実践が追い付かない…(時間が無いというのを理由にしてしまうが)。もともと料理はあまり得意ではなく、食事も少量で満足してしまうというのもある。料理が好き&得意という人がうらやましい…。でも美味しくて体に良いものは食べたい、という矛盾したジレンマが(^^;)

いつもの近所の八百屋に行ったところ、鮮やかなサラダ大根が美味しそうだったので、ちょうどパン・ウェイさんのレシピ本にあった「大根のねぎ油あえ」を作ってみた。
太白ごま油を使用した「ねぎ油」がとても美味しくって、彩りも綺麗だったので、記念にパチリ。
旬の大根と春菊に、味付けは鶏スープの素。レシピではカニ身やルッコラなども入れているが、これだけでも十分いける。

効用としては風邪の予防に、肺を強くする、余分な熱を取り除くなど様々。やはり旬のものを積極的に取るようにして、もう少しの春まで元気に過ごしたいもの。

★器は3年前に信楽で求めたもの。父の影響か、器には思わず目がいってしまう。器巡りの旅というのにも憧れてしまうな…。自分に「ぴったり」くるものに出会うのは、なかなか難しい。
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リサイタルで聴いた、リュート奏者のダンフォードによるCD。ダウランドの曲で構成されており、ジャケットもその時代(ルネサンス)の絵画を使用している。作者不明の絵、ギンバイカの枝に隠されている恋人(と思われる)の顔が、謎めいた悲恋を想い起こさせ、ダウランドの憂愁と重なり合う。

私はシンプルなリュートの音色に惹かれるが、バロック好きゆえ、どうしてもルネサンスよりバロック・リュート(テオルボ)作品を聴くことが多くなってしまう。特にヴァイスの曲がお気に入り(しかも2台でのリュート作品…、どう聴いてもバロックだ)。
ダンフォードによるダウランドのこのCDは、以前に聴いていたが、リサイタルでもこのCDの曲が多くプログラムに入っていた。

歌い手はデイヴィスではなく、4声(ソプラノ・テノール2・バス)で、デイヴィスの濃厚な表現に比べるとあっさりと軽やか。この端正さの方がルネサンス的と言えるのだろうか…。
リュートの音色は、CDよりも圧倒的に実演での方が素晴らしい。なんとも言えずまろやかな音で、他に例えようのない音色だ。

CDの最後に、現代曲(曲名は不明、たぶんダンフォードの自作自演ではないだろうか?)を持ってくるのもリサイタルと同じ構成だったのだが、リサイタルでのエリック・クラプトンの方がやはり感動的…。

ダンフォードのリュート・ソロのリサイタルは聴けなかったのだが、実際に聴いた友人によると、素晴らしい出来栄えはもちろんだが、最後にはディヴィスが登場し歌を聴かせてくれたとのことで、とても喜んでいた。
リュート&カウンターテナーという組み合わせで聴ける機会は、滅多にない。今後も難しいだろうなと…(残念だけど)。
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2日前のイギリス・ルネサンス歌曲リサイタルを聴いていて、想い出された絵の一つがハント《クローディオとイザベラ》。テート美術館所蔵で、2年前のラファエル前派展にて実際に観ることができたものだ。
リサイタルでも登場したリボン付きのリュートが描かれており、「おお、まさにこれだわ」(サイズは小さめに見える、服装からゴシック時代か)と。

これは、ラファエル前派ではお馴染みの、シェイクスピアの戯曲をモチーフとした作品。『尺には尺を』からだが、戯曲は唐突に終わる印象があって、舞台を観たときには最後「ポカーン」としてしまった覚えが…(こんな感想ですみません)。絵にリュートが登場するが、戯曲にもジョン・ウィルソン(リサイタルで歌われたロバート・ウィルソンの後を継いで座付き音楽家となった)による劇中音楽がある。
ジョン・ウィルソンが音楽を付けたのは、クローディオとイザベラではなくて、マリアナ。
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ミレイ《マリアナ》は、同じく2年前のラファエル前派展で。愛を捧げた婚約者に見向きもされないマリアナの雰囲気をよく伝えている。
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それは、聴いていると、まさにラファエル前派の絵画たちが浮かび上がってくるような世界…。シェイクスピアの時代に活躍した作曲家、ダウランドやロバート・ジョンソンを始めとした歌曲リサイタルへ。
イギリス・ルネサンスの最盛期、シェイクスピアに代表される文学(演劇)に付随するように、音楽も見事な成果を残している。その代表が、ダウランドによるリュート伴奏付きの歌曲だ。リュートは、ルネサンスを代表する楽器の一つであり、絵画にもよく描かれているので、「ああ、あれか」と思う方も多いだろう。
私はリュートの、そのなんともいえない哀愁を帯びた音色にとても惹かれる。特にヴァイスの曲がお気に入り。

今回のプログラム、まずはシェイクスピアが所属した劇団の「座付き音楽家」である、ロバート・ジョンソンの歌曲から。R・ジョンソンは、シェイクスピアの戯曲にオリジナル曲を付けており、以前、シンベリンやテンペストに付けられた曲を聴いた覚えがあるなと…。
ここまでは、いかにも調和的なルネサンス歌曲の雰囲気だったのだが、ダウランドに移り変わると、開始のリュート・ソロから、一気にダウランドのラクリメ(涙)の世界へ。曲自体も、哀愁から憂鬱、最後はラクリメ(涙)に満ちていく…。

デイヴィスの歌唱を聴いて、今まで抱いていたダウランドのイメージが随分と変わった。いくらラクリメとはいっても、そこは「ルネサンス」という時代の中での表現と思っていた。だが、さすがバロックの歌い手である。
テキストの読み込みの深さからくる表現力の確かさによって、ダウランドがまさにルネサンス後期の作曲家で、バロックへの橋渡しをしているということが、まざまざと伝わってきた。

当たり前だが、時代は続いている。ルネサンスはバロックと繋がっているのだ。もちろんその後も…、そう、現代まで。それを実証したのが、最後のダウランドに続けて演奏された、エリック・クラプトンの「ティアーズ・イン・へヴン」。なんの違和感もなく、400年前の音楽と現代の音楽が繋がり、私達の心にも熱いラクリメが流れ落ちる…。

その完成されたプログラムと、まさに歌唱と一体化していたリュート演奏にも、ブラボー!
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