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観世九皐会1月定例会《絵馬》~R4.1.9_e0036980_22090540.jpg
矢来能楽堂での鑑賞前に、毘沙門さまへ(👆は元旦時のもの)
こちらの絵馬は寅。「いざや二つの絵馬を懸けて、万民楽しむ世となさん」

 今年は年女、そして、毎年お参りしている神楽坂の毘沙門さまも年男なのである。12年に1度巡ってくる貴重な機会に、毘沙門さまに間近で御目文字叶い、また、見守られながら御祓いもしていただき、縁起のよい年初め。
 その元旦から9日目に、毘沙門さま近くの矢来能楽堂へ。今年の舞台始めは、この能楽堂での脇能である。
 今日の番組は《絵馬》。伊勢神宮が舞台で、この時期にふさわしいもの。天照大神らによる「天の岩戸隠れ」が再現され、厳かな中にも新年らしい華やかさだった。
 絵馬を掛ける=願いを懸ける、ということで、今年はより多くの上演が叶いますように、と願いを込めながら味わっていた。

散策の間のジェラート(ヴィラ・チンブローネ散策)_e0036980_10320870.jpg
ヴィラ・チンブローネでおやつタイム
檸檬と苺の組み合わせで

 ヴィラ・チンブローネには、ジェラテリアがあったので早速いただく。
 イタリアでの夏は、1日1回以上ジェラートをモグモグするのがお約束。さっぱりとしたレモン味は私の定番で、他との組み合わせで少し悩むけど、やっぱりイチゴになっちゃう(時々チョコレートやティラミスにしてみることもある)。
散策の間のジェラート(ヴィラ・チンブローネ散策)_e0036980_10322821.jpg
 ジェラートをいただくのは、無限のテラス👆の近くに設えられたテーブル席で。お天気も最高で至福。浄土=天国にいる心地。
散策の間のジェラート(ヴィラ・チンブローネ散策)_e0036980_10323593.jpg
 離れでは、ローマ時代のデザインである石柱や、ブロンズの鹿などが配されている。ここでリサイタルなどが催されたなら、幻想的でさぞ素敵だろう。曲は中世かルネサンスものを…。

都響《第九》~R3.12.25_e0036980_23173415.jpg
 家族の年末恒例行事である第九鑑賞。
 昨年は感染防止のため中止としたので、2年ぶりの鑑賞。これが無くては年を越せない。家族揃って鑑賞できることのありがたさよ。そのことをしみじみと感謝するばかりの《第九》だった。
 2021年も感染防止を最優先とした日々=仕事中心の毎日で、ともかく早期にワクチン接種をと奔走し、自身は感染したことがないものの、感染した場合の指示にあたるため、陽性者や濃厚接触者の療養パターンも自然と頭に入るようになってしまった。また、定義自体が変わっていくため、その度に組み直しである。当然、仕事以外は引きこもりとなる。外出自体が非日常となり、そのことにも慣れてしまった感。
 新型コロナウィルスについて振り返るとキリがないが、流石にここまで長くなるとは思っていなかった。来年は、さらにwithコロナが加速するだろうが、少しでも良い方向へと祈るばかりだ。
都響《第九》~R3.12.25_e0036980_23135504.jpg
 鑑賞後はいつもの洋食屋さんで。家族との会食ですら、久しぶり。また、来年も来れますように。

塔から悠久の小道へ(ヴィラ・チンブローネ散策)_e0036980_23173468.jpg
まるで塔の上のラプンツェル
おとぎの国に迷い込んだよう

 エントランスを通り抜けると、そこはまるでおとぎの国。自分以外の人影も見えず、現実世界を忘れてしまう。ここは、20世紀にイギリスのグリムトリペ卿が買い取り、このような世界を作り上げたそう。
塔から悠久の小道へ(ヴィラ・チンブローネ散策)_e0036980_23182334.jpg
 真夏の日差しに花々が輝き、その先にはケレス神殿が見える。女神の背後にはどこまでも広がる大海原。海と空の境目の、なんという近さ!確かに、ここは海よりも天に近い場所。
塔から悠久の小道へ(ヴィラ・チンブローネ散策)_e0036980_00165403.jpg


ミュージカル《蜘蛛女のキス》~R3.11.27_e0036980_17084787.jpg
偏愛するミュージカルへ。
初演、再演に接して以来、なんと23年振りの鑑賞。

 1932年生まれのアルゼンチンの作家プイグ(のちに亡命)の同名小説を原作とするこのミュージカルは、私の偏愛ミュージカルの一つ。原語で歌われるCDはもちろん、スコアも大事に持っていて、何度聴いたり楽譜を追ったりしたことか。原作は映画化され、アカデミー賞(主演男優賞)を獲得したことで世界的に知られている。これまで、プイグの小説はもちろん戯曲にも心打たれてきた。

 この『蜘蛛女のキス』もプイグ自身で戯曲化しており、日本でも上演されているが、やはりミュージカル版が圧倒的である。
 ストーリーは、当時のアルゼンチン情勢が色濃く反映されている。現在のローマ法王も体験したことだが、この時代のアルゼンチンの軍事独裁政権や、ファシズム体制での惨い人権侵害は背筋が凍るほどで、このミュージカルも非常に重くて暗い。でも、それと対比するようにダンスシーンの華やかさや音楽の美しさは格別で、耳にいつまでも残る。残酷ですらある内容に、高いエンタメ性を両立させた稀有な作品である。これからも、時を越えて上演される作品であることは間違いない。

 主演の石丸幹二さんは、この難役を見事にこなしていて、歌も含めて当たり役。素晴らしかった。