e0036980_2103287.jpg20世紀最高峰のソプラノの一人、ニルソンが先週87歳でお亡くなりになりましたが、追悼文が今日の朝日夕刊記事にありました。ニルソンといえばドラマチック・ソプラノ、ワーグナー「トリスタンとイゾルデ」イゾルデ姫やプッチーニ「トゥーランドット」など、強靭な声の姫君を圧倒的威力で聴かせてくれていました。
私が大好きなオペラの一つがプッチーニ「トゥーランドット」。今まで舞台やDVD、CDでいろいろな姫君を聴いてきましたが、ニルソンの姫君は何と言っても高音のパワーが凄まじく、クリスタルな雰囲気、まさに「氷の姫君」です。私にとっても決定版です。

歌声は名盤として永遠に残ることでしょう。ご冥福を心よりお祈りいたします。
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今年初めてのオペラ公演に出かけました。今回の公演、本来カウンターテナーor女声が妥当な主要人物2人がテノールとなっており、台本にもカットや変更を加えているようなので、不安要因がありました。その予感は的中、演出に目が点。いやはや、ここまでくるととてもオペラとは思えません。ヘンデル風音楽付きの実験劇場として観ようと気分を切り替えました。しかし、こうした演出をなぜオペラでやらねばならぬのか…。演出家の勝手な思い込みを押し付けられるのはゴメンです。

そんな中にも、ヘンデルの音楽が輝くシーンが数ヶ所ありました。ヘンデルが描く感情表現は、現代の私たちにも全く共通するもの。古さを感じさせないのです。

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e0036980_042622.jpg明日に控えた公演のために改めて聴いています。
←これはルセ率いるレ・タラン・リリクの公演(2000年ドレスデンのゼンパー・オーパー)。演出はミヒャエル・ハンペ(来週公演の新国立劇場「魔笛」もこの方)。コミカルな内容に対してちょっとそぐわない重さの演奏&演出。

e0036980_082588.jpg→それに比べるとクリスティ@レザール・フロリサン(2003年パリ・シャンゼリゼ)は、冒頭の序曲から弾むような明るさでイメージにぴったり。合奏能力の高さは素晴らしいですね。どちらもライブ録音ですが、クリスティの方が抜きん出ている感じです(でも昨年聴いたルセのラモーは素晴らしかった!)。

「セルセ」は有名なアリア「オンブラ・マイ・フ」があるので、よく名前は知られているのものの、ヘンデルのオペラの中では渋い部類に入ると思います。もっと音楽的に派手な作品の方が、一般受けするのではないでしょうか(「ジューリオ・チェーザレ」「タメルラーノ」や「リナルド」とか。でも、それを演奏&歌いこなせるかどうかですね)。
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言うまでもなく超有名曲ですが、よく聴いたことはありませんでした。先日観たドキュメンタリー番組「バッハ世俗的音楽集」で魅力に気づき、友人にお勧めのものをチョイスしていただきました。全6曲どれも魅力的な個性を発揮しており楽しいのですが、お目当てだった第5番がやはり素敵です。音楽史上初めてのピアノ協奏曲と言われるこの曲、チェンバロの華麗さだけでなく、各パートが代わる代わる主題を奏でてメロディーが歌われていき、聴いているとまるで自然の中に身を置いているようです。ヴァイオリンはそよそよと流れる草原の風、チェンバロは小川のせせらぎ、フルートは小鳥のさえずり…、お互いが対話をしながら、伸びやかに歓びを歌っていて、本当に生命力に溢れた音楽です。森林浴をした気分でリフレッシュ効果抜群!

e0036980_1244350.jpg←ピノック指揮のものは現代的でスマート。古楽器でもモダンに近い印象でした。もう一つはレオンハルト指揮のもの。こちらはバロックを感じる硬質な演奏。第3番はかなり早いテンポでびっくり。私はこちらが好みです。レオンハルトのチェンバロが鮮やかでした。
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e0036980_0462873.jpg年末の掃除&片付けに加え、頼まれている山行文(4月に行った栃木の大平山)を書き上げねばならず、慌ただしく一日が過ぎてしまいました。
合間にコーヒー&ドキュメンタリーの「バッハ世俗的音楽集」を見て一息。指揮者アーノンクールの解説付きです(20年前の映像で若い!)。ブランデンブルク協奏曲や管弦楽集を例に取って説明、バッハが過去から当時に至る音楽をよく研究して作品に反映させ、結果バッハの音楽は「編曲音楽(イタリア&フランス音楽の融合)」であると述べていました。中でもヴィヴァルディの影響の大きさは曲を聴いてもよく分かります(20代の終わりにヴィヴァルディの協奏曲に出会ったことで、音楽の書き方が大きく変わるほどの影響を受けています。チェンバロのイタリア協奏曲もヴィヴァルディの書法)。こうした様々な作曲家との繋がりの中で、バッハの才能が開花していったのですね。

コーヒー・カンタータを最後に演奏していましたが、これは楽しい作品♪コーヒー中毒のお嬢さんと、止めさせようとする父親とのやり取りは、まるでオペラ・ブッファの趣き。
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e0036980_23221787.jpg今取り組んでいるブラームスのピアノ曲(op.118の間奏曲)の参考にと、先生がオピッツのブラームスピアノ作品全集を貸してくださいました。例の曲を早速聴いてみましたが、これはドイツ・ロマンの濃厚な香りが漂う正統派の演奏。とってもよく歌っています。またブラームスらしさの出ているがっしりした構築で、迫力&スケール共に充分。これと比べると、今まで参考にしてきた演奏が軽く聴こえてしまいます。
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e0036980_12585188.jpg今日はクリスマス・イブ。でもクリスマスソングではないものを聴いています(^-^;)…。ここのところバッハ続きで、今週お邪魔したお宅でもバッハのチェンバロ協奏曲(コープマン指揮)をBGMで流してくれていて、嬉しくなったまるでした。
今年来日して演奏を聴かせてくれたカルミニョーラ&マルコンの二人によるバッハ、いかにもこの二人らしい奔放さとパッションが溢れたもので楽しみました。カルミニョーラのバロック・バイオリンがいつもながらの伸びやかさで、歌心に満ちたバッハは気持ち良いです。対するハープシコードにもっとデリケートさがあればいいなと思いましたが。


私にとってバッハの器楽曲は聴いていても大変気持ち良く、弾くとさらにおもしろさが加わって、発見と興味が尽きない魅力的な世界です(聴くより弾いた方がおもしろいのは確実だと思っていますが)。宗教曲となるとまだまだ遠い世界のように感じることが多いですが、マタイ受難曲は心深く入り込んでくるものがありました。遠い世界と感じているうちは無理して聴いても入りません、向こうから近づいてきてくれるのを待つしかないです。
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e0036980_2144323.jpg今年のコンサートの締めくくりで津田ホールへ出かけました。カウンターテナーとして著名なドミニク・ヴィスを音楽監督に置き1978年にパリで結成された、ヴォーカル・アンサンブル。ヴィスはヘンデルのオペラ「アグリッピーナ」ナルチーソ役で接しましたが、歌はもちろん大変な芸達者で観客の笑いを取り、大受けしていました。評判どおり上手いなぁと感心したのを覚えています。

このアンサンブルは16cのフランス・シャンソンをレパートリーの中心としていますが、今回は15c中~16c前半の宗教曲が中心のプログラム。聖母マリアの祈りを主軸におき、ミサ典礼各章とモテットを交互に組み合わていました。私はルネサンス期の宗教音楽に接したことがほとんどなく、知識も皆無なのですが、シンプルな旋律がアラベスクのように重なっていくさまと濁りのない和声に、すっかり夢幻の心持ち。これはヒーリングに近い感覚…。素朴でありながら原初的な生命感を強く感じました。


折しもクリスマスの時期、聖母マリアの祈りに包まれる心安らぐコンサートでした。〆にふさわしいもので何より♪
(写真は品川プリンスホテルのツリー、内容とは無関係ですが綺麗だったので)
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ショパンやブラームスの難曲(私にとっては)で息切れしています。先生が息抜きにと、この曲の譜面を渡してくれました。北欧の有名な作曲家ですが、「ペール・ギュント」ぐらいしか聴いたことがありません…。ピアノ曲と歌曲をたくさん残しているのですね。メランコリックでかわいい曲。
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e0036980_23454862.jpgウィーンを中心として活躍するメゾのキルヒシュラーガーと、今秋来日公演したヴェニス・バロック・オーケストラによるバッハのカンタータ集。
キルヒシュラーガーはモーツァルトやR・シュトラウスのズボン役が当たり役。昨年ザルツブルグ音楽祭「薔薇の騎士」のオクタヴィアンで実際に聴くことができたのですが、あまりピンとこず…。でもその後のヤーコプス指揮による「フィガロの結婚」ケルビーノは、歌役者としても大変素晴らしかった(これは映像)!私にとっては理想のケルビーノ=キルヒシュラーガーとなっています。

ズボン役を得意とする硬質な声のキルヒシュラーガーと、柔らかい音質&イタリア的な明るさを持つヴェニス・バロック・オーケストラは意外な組み合わせで、ちょっと違和感を感じないでもありません。でも収まられているアリアは穏やかで安らぎに満ちた曲調のものばかりですし、オケの柔らかさや明るさは、バッハ初心者にとってはとっつきやすいですね(ヒーリング的な感じも)。
バッハ演奏としては、オケが弱く重量感がもの足りないという感じも受けますが、こうしたバッハもあるのだと興味深く聴きました。
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