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ヴェネツィア・アカデミア美術館

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ヴェネツィア・アカデミア美術館で開催中の企画展「アルド・マヌーツィオ」展。大好評につき7月31日まで会期延長とのこと。

 「ヴェネツィア・ルネサンスの巨匠たち」展が開幕、アカデミア美術館のマリーニ館長による講演会へ。
 館長に就任してからまだ7か月ということで(バッサーノが専門だそうだ)、「皆様の方が、よくご存じかもしれませんが…」と笑いを誘うジョークなども交えつつ、美術館の歴史やコレクションの紹介、そして改修後の展示状況について、映像を見ながら詳しい説明を聞くことができた。
 さらにヴェネツィア派が生まれた背景やその特徴、そして後世への影響までといった幅広い内容を含んでおり、美術の素人の私にも分かり易い説明で納得。
 また、コレクターを通して読み解くことも可能という視点には、歴史の深さを感じる。ドメニコ・グリマーニ枢機卿が最も有名なコレクターだそうで、ボス(フランドル絵画)を3点も所蔵しているとは初めて知った。ヴェネツィアでボスが観れるなんて、「へぇ~」と感心…。ヘンデルのオペラ《アグリッピーナ》の台本もまた、グリマーニ枢機卿(ヴィンチェンツォ・グリマーニ)だった。このオペラは台本がとてもよくできていて、だからストーリー的にも面白いのだけれど、いやさすがの家系だと、また感心。ヴェネツィアのグリマーニ家は、当時、劇場を所有していたので、オペラとの繋がりも当然深い。

 「ヴェネツィア・ルネサンスの巨匠たち」展自体は未見だか、同会場の「ルノワール展」よりもまだまだ空いている印象。混雑を避け、東京の夏の最中、イタリア旅行気分で(^^;)ゆっくりとヴェネツィアの色彩を味わいたいと思う。
by marupuri23 | 2016-07-14 22:35 | 美術展 | Comments(0)