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パユ&ピノック C.P.E.バッハ フルート協奏曲

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 C.P.E.バッハによるフルート協奏曲をパユ&ピノックで。
 パユは実際に何度か聴いていて(最近は一昨年のコルンゴルトのヴァイオリン協奏曲で。フルートの音色に「うわっ、誰?」と、オペラグラスで確認したらこの方だった)もうかなり前のことになるが、このデュオの来日公演でJ.S.バッハを聴いたことを思い出す。
 この時はモダン・フルートとチェンバロの組み合わせにどうも違和感があったのだけれど、このCDではアンサンブルなので音のバランスもよく、何よりC.P.E.バッハのギャラント様式は、パユの華麗な技巧を存分に生かすのにはうってつけ。鮮やかで切れのある演奏を楽しませてもらった。やっぱり「ベルリンのバッハ」は意表を突く展開が斬新で、カッコいい!

 特に気に入ったのが、ニ短調Wp22の第一楽章。「手本となる傑作、素晴らしい対位法」とパユが語っているが、私はやはりこうした曲が好きなんだなぁと、再認識...。気に入ると何度も繰り返して聴いてしまうため、この曲が耳タコ状態。
 第二楽章はこの闊達さから打って変わってエレガントな曲想、その優美さに浮かびあがるのはサンスーシ宮殿しかない。このロココな雰囲気と曲がぴったり重なってしまうのも、C.P.E.バッハのまた凄さ。
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 一昨年の秋に訪れたサンスーシ宮殿。
この公園は広大で、一日かけても回り切れないほど。

by marupuri23 | 2017-04-23 23:00 | early music | Comments(0)